「電動自転車って改造しても大丈夫?」「自転車を電動自転車に改造したい!」など思ったことはありませんか?スピードがもっと出たら楽ですよね。
しかし、電動自転車を改造し公道を走行することは違法です。
電動自転車の改造に関する注意点を解説します。
電動自転車の改造前に知っておきたい注意点3つ!
電動自転車は種類によって、「原動機付自転車」に分類されるものと普通の自転車と同じ「軽車両」に分類されるものの2種類あります。
注意点①:人の力とアシスト力との比率上限は1:2に制限されている
人がペダルを踏む力とモーターによる補助力の比が
- 走行速度10km未満では最大で1:2
- 時速10km以上時速24km未満では走行速度が上がるほどアシスト比率が徐々に減少
- 時速24km以上では補助力が0
になることが必要とされています。
注意点②:改造されたフル電動自転車は公道を走れない
ペダルを漕がずにモーターのみで走行できるようなものはフル電動自転車と呼ばれています。海外の格安通販サイトに多く見られます。
注意点③:改造しても要件を満たせば公道で走行が可能だが…
原動機付自転車として登録すれば公道での走行が可能になります。ただし、原動機付自転車の保安基準を満たしていないといけません。
そのためには、原動機付自転車の運転免許を取得していて、乗車の際には携帯しなければなりません。
他にも前照灯、制御灯、方向指示器、及びナンバープレートの装着を行っていることや自賠責保険への加入すること、そしてヘルメットを着用することなどなど原動機付自転車として走行可能な基準をクリアする必要があります。
国土交通省 自動車:道路運送車両の保安基準(2020年4月1日)
電動自転車の改造3つの方法と注意点!
改造にもさまざまな改造があります。性能を向上させるのがモーターキットになります。簡単に取り付けが可能なものもあり、普通の自転車を速度のでる電動自転車にすることができて便利です。ただし改造したもので公道を走ると違反になることを念頭置いておいてください。
その1:海外の電動自転車の改造キットを取り付ける
普通の自転車に取り付けるだけで、電動自転車に早変わりします。自転車の整備に慣れていれば、比較的簡単に取り付けできるものもあります。
スマホアプリと連動する外付けモーターキットや、最高時速45kmだせるものなど海外製品には魅力的なものが多いです。ただし、現在の日本の法律に引っかかってしまいます。
その2:電動自転車のアシストを改造する
電動自転車のアシスト部分を改造することによって、規定されているアシスト比率の上限を変えます。そうすることで、本来ならアシストが0になる速度を出していてもアシストが働くようになります。ただし、その上限を超えると公道は走れなくなります。
その3:電動自転車のバッテリーを改造する
バッテリーを分解して改造しようと考えているのであれば、絶対にやめてください。リチウムイオンバッテリーの内部は複雑です。
発火や破裂の危険性が付きまといますし、下手に手を加えた後に手放そうにもバッテリーのリサイクル業者から廃棄を拒否されかねません。メリットはなくデメリットしかありません。
電動自転車のリミッター解除後の走行は違法!2つの注意点
電動自転車には走行速度を遅くするために、リミッターが付いています。リミッターがなければ、走行距離が多ければ多いほど早くなります。バイクや車を追い抜いてしまうくらいの速度もでる可能性もあるので、注意もまたしなければいけません。
注意点①:電動自転車のリミッターを解除して公道を走るのは違法
リミッターを解除してバイクと同じような速度のでる自転車で走行するのは完全に違法です。駆動系の改造を施した時点で原動機付き自転車になります。もし見つかった場合、初犯で 罰金50~100万円になる可能性があります。
注意点②:電動自転車での傷病率や賠償金額はとても高い
バイクや自転車事故は、自動車事故と比べて傷病率がはねあがります。もし事故になったら、賠償責任保険は使えず、責任分の費用は全額自己負担になります。
まとめ
今回は電動自転車の改造について解説しました。現段階の法律では、改造してそのまま公道を走ることはできません。
十分に知らずに改造して公道を走ってしまうと法律に引っかかりますので、後々後悔することになります。失敗する前に、今回の記事を参考にしてもらえると幸いです。