私の地元、松本。その信州松本で2年に一度行われる『まつもと歌舞伎。』
2018年の今年の演目は『切られ与三』です。
今まで歌舞伎を見たことがないのですが、故郷松本で開催されるということで、今年は思いきって鑑賞してみました。その感想と評判を書いてみます。
まつもと歌舞伎『切られ与三』を観た感想
まつもと歌舞伎の存在を知ったのは2018年。『えっ!地元なのに今頃知ったの?』と言われそうですが、今まで知りませんでした。
舞台のことに興味がなかったし仕事も忙しくて、リサーチする機会もありませんでした。しかし、何がきっかけだったかは忘れましたが、まつもと歌舞伎の存在を知り、『これは面白そうだ』ということで、観に行くことにしたのです。
まつもと歌舞伎とは
まつもと歌舞伎が始まったのは2008年で、隔年で開催され中村座が務めます。そもそも渋谷のシアターコクーンで始まったコクーン歌舞伎が原点。監督は串田和美と十八世中村勘三郎を中心に始まりました。
このコクーン歌舞伎を松本で上演するのが『まつもと歌舞伎』です。
初回からの演目を紹介すると
- 第一回(2008年):夏祭浪花鑑
- 第二回(2010年):佐倉義民伝
- 第三回(2012年):天日坊・楽日のラストシーンに中村勘三郎がサプライズ出演。これが最後の舞台となりました。脚本、宮藤官九郎
- 第四回(2014年):三人吉三
- 第五回(2016年):四谷怪談
切られ与三の主演は中村七之助、演者を紹介
まつもと歌舞伎は2年に1回開催され、今年の演目は『切られ与三』です。
出演者は
- 中村七之助(与三郎)
- 中村梅枝(お富)
- 中村萬太郎(伊豆屋の次男、与五郎)
- 笹野高史(伊豆屋の下男、忠助・蝙蝠の安五郎)
- 片岡亀蔵(海松杭の松五郎・和泉屋の手代、藤八)
- 中村扇雀(玄冶店の商人、和泉屋多左衛門・観音久次)
- 中村鶴松(おつる)
- 中村歌女之丞(小笹)
演出・美術は串田和美
です。
このほかにも市民サポーターが市民キャストとして登場するのも、まつもと歌舞伎の見どころの1つでもあります。
演目・切られ与三
切られ与三は、江戸時代の末期、瀬川如皋により書かれた世話物『与話情浮名横櫛』の中の一部です。原作は長大で非常に長いのですが、人気があった『玄冶店の場』だけが演じられることが多く、『しがねえ恋の情けが仇・・・』のセリフは昔から有名です。
今回のまつもと歌舞伎の構成は
- 一場:木更津の浜辺の場
- 二場:赤間別荘の場
- 三場:玄冶店の場
- 四場:和泉屋兄妹の場
- 五場:玄冶店悪党三人の場
- 六場:与三郎初殺しの場
- 七場:路地裏の場
- 八場:与三郎捕縛の場
- 九場:島抜けの場
- 十場:変貌した江戸の場
- 十一場:横山町伊豆屋の場
- 十二場:観音久次内の場
となっています。
当日、まつもとシアターコクーン
当日は時間ギリギリに会場に到着。
入り口で記念撮影です。しかし、立派な劇場を作ったものですね~。なかなかありませんよ、こんなに立派な劇場。
その昔、ここはNHK松本支局の前庭で噴水があった場所だったと記憶しています。
エントランスにある長い階段
建物の中の階段も見応えがありますし、幟もいい雰囲気を演出しています。
登城行列で担がれた神輿
今回、私は2階席の最前列(9,000円)で観ましたが、舞台全体が観れてみやすかったです。流石に演者の顔の表情までは見えなかったのですが、2階席でも十分楽しめました。
オペラグラスを貸出していて(最初からだと1000円、途中からだと500円)、隣のおばちゃまが少しだけ貸してくれたのですが、演者の表情全く見えませんでした。
オペラグラスの精度はイマイチだったので、無理にレンタルしなくてもいいと思います。
次回は1階の前の方で観たいですね。演者の表情をよく観察しながら楽しみたいですし、舞台も後半になってくると、中村七之助が客席の間を走り回る演出もあります。
これが盛り上がるんですよね。昔、テレビで中村勘三郎が客席の間を走り回る演出をしているところを見たことがあるのですが、まさにアレ!中村座得意の演出です。
それをもっと間近で楽しみたいです。
それと、『見栄を切る』ところはかっこいいですね~。七之助かっこよかった。普段は女形をしていて、なよっとした印象が強いですが(色白だし)、それが与三郎にピッタリ合うんです。まさにはまり役。
そんな中村七之助の見栄も極っていました。
チケット値段
- 浅敷席13,500円(お土産付き)
- 一等席12,000円
- 二等席9,000円
- 三等席5,000円/25歳以下3,000円
- 四等席2,000円/25歳以下1,000円
草間彌生展も開催していた
まつもと市民芸術館の側に(徒歩3分、信号渡ってすぐ)松本市美術館があり草間彌生展も開催していたので、ちょっと寄ってみました。
美術館の建物もドットです。
巨大なモニュメントが前庭にありました。ドットがまさに草間彌生ですね。
中庭にはカボチャも!
時間もないし混んでいたので美術館の中には入りませんでした。
まとめ
まつもと歌舞伎は最高に面白かったです。また観たくなりました。歌舞伎のことをもう少し勉強して観てみると、また違った楽しみ方もできると思います。
まつもと歌舞伎最高!